ここ数年の間に、日本の人口減少と少子高齢化が深刻な問題として取り上げられる頻度と比重が猛烈に上がったように感じる。実際に統計を見てみた。
平成27年12月時点の推計日本人口は1億2688万人、国別ランキングでは現在世界10位。11、12位のメキシコ(1.20億)、フィリピン(1.00億、いずれも2014年推計)に抜かれる日も近そうだ。ただこれらの新興国は若者中心の構成だが、日本は65歳以上が3399万人と全体の27%。この比率は今後年々上がってゆく。50歳以上ということだと実に5799万人(46%)、もうあと数年で過半数となるのは間違いない。
少子化対策というとどうしても出生率を上げようとか移民を増やそうといった議論がメインとなるが、実は50代以上の世代がいかに元気でいるか(収入を増やし納税する、活発に消費する、医療福祉の世話に出来るだけならない)ことのほうが重要度も高く即効性もあるのではないだろうか。その意味で、最近伊能忠敬の人生にとても魅力を感じている。
能力・人徳とも本当に傑出した人物だった。
しかし、彼が本当にやりたかったことは実は暦学・天文学で、激務のなか独学でかなりのものを学んでいたが、50歳で息子に家督を譲り、それ以後は全く違った人生を歩む。引用を続ける。
これだけの成功をした人物が、全く新しい分野で20歳年下の人に師事するというのも大変なことだと思う。そして、
そうと決まればあとは実践あるのみ。